えぇ・・・。なにこれ・・・。
といった内容。

先々週では立派な恐竜キチだったらファートリがなんかまともな感じになって、次元を超えた旅に出たよ!
で終わり。えぇ・・・。

 アングラスは心からの笑い声を上げた。そして立ち上がると、部屋の全員を睨み付けた。

「この次元も、この都も糞くらえだ! お前ら全員、臓物ぶちまけて死んじまえ!」 その身体が温かく鮮やかな橙色に輝き、そして彼は叫んだ。「二度と来ねえよ、馬鹿野郎共!」 そして去った。

アングラスさん嬉しそう・・・。
最後までキャラがブレなかったような気するのは、読者としても嬉しい。

「我が子よ、真の不死を見出すことは決して我らが目的ではありませんでした。我らが何であったか、何であるかを忘れてしまうとは。何のために私があの昔、トレゾンに帰還して贈り物を与えたのかを忘れてしまうとは。我らの使命は不滅の太陽を用いることではなく、守ることでした。我らが身に取り込んだ闇の力は、我らが用いた恐怖は――その全ては不滅の太陽を発見し、守るためのものでした。悪辣なるペドロンのような者から、またその力を自分勝手に用いる者から。我らよりも偉大な力への礼儀と崇敬は、不滅の太陽ではなく救済への道を照らすものです。私は旅の果てにこの地を発見した時、疑う余地もなく悟りました。これを乱してはならないと。この地に座す不滅の太陽は、トレゾンよりも遥かに固く守られていました。そして私はこの身を捧げる意義を見出しました、我が力を用いてここで歩哨となることです。私は自らを封じ、同胞らに発見される日を待ちました。いつの日か彼らに道を示すために......そして私もまた解き放たれるために」

どうも、エレンダさんは不滅の太陽を守るように吸血鬼に伝えていたのに、伝えられていた側に理解力がなかったよう。
しかし、話が長い。数世紀も閉じ込められていたから寂しかったのかしら。

「出ていけ!」 ヴォーナが威嚇した。「お前は聖者なんかじゃ――」

 その時マーブレン・フェインが素早くヴォーナの頬を切りつけ、異議を遮った。彼女は苦痛にうめき、高司祭を睨み付けた。マーブレンは武器を構えて警告した。「生ける聖者を侮辱するか!」

 ヴォーナは彼に向き直った。「誰だろうと侮辱してやるわよ!」

 彼女は再びエレンダを睨みつけた。聖者は遂に忍耐の限界に達したようで、憤怒とともに指を鳴らすとヴォーナの膝がねじれ、まるで自らの意志でそうしたように顔が床に叩きつけられた。黄金の床板に顔を押し付けられたまま、ヴォーナは唸り声を上げた。

突然の激おこエレンダさん。まぁ大体、理解力の足りないヴォーナが悪い。
それにしてもエレンダさんの、指パッチンで土下座させるセンスに脱帽。しかも土下座させるだけ。激おこじゃなかったのか・・・。

 二人は別れに手を触れ、そしてファートリは踵を返して塔を出た。歩きながら、一つの考えが心によぎった。ファートリは興味と不安とともに、壁の一つへ向かうとその表面に手を触れた。上手くいくだろうか?

 彼女は都に流れる力に触れ、呼びかけた。

 古の巨竜、その三倍の咆哮が彼女の耳に満ち、ファートリは微笑んだ。

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 ファートリの位置から、パチャチュパは著しく小さなものに見えた。

 新しい乗騎の一歩の長さのおかげで、帰路は快適かつ短いものとなった。そしてこれほどの高さからどう降りようかと心配しながらも、ファートリはオラーズカを目覚めさせた証拠として古の巨竜を連れ帰れた嬉しさを感じていた。

やっぱり恐竜キチは恐竜キチだった。
というか、ザカマくんは原初の災厄だったんじゃないのか。あっさり手なづけられてるぞ。

 ファートリはその兜を見つめ、そして奇妙な感覚が忍び寄った。

 その兜は輝く鋼と温かな黄金色の琥珀で作られていた。美しいものだった。そしてようやく、自分のものになったのだ。長年の学び、越えてきた試練、それらは全てこの華麗で物々しい品のためだった。だが自分は十代半ばの頃にはあらゆる物語を知り、十八の頃には何十人もの敵を打ち負かした。そして今、望むならばここではない世界へ行けるのだ。地位のような小さなものを得たところで、それ以上の何があるのだろう?

唐突に冷静になるファートリ。
恐竜が絡まなければまともなのだろうか。単純に生き急いでいただけかもしれない。

 ファートリは旅装の紐を握りしめ、微笑みを返した。「みんな、元気でね! すぐに帰ってくるからね!」

 家族らが手を振り、ファートリは内なる灯へと呼びかけた。

 視界が真昼の太陽の光に輝き、そしてファートリは異なる世界へと足を踏み出した。

誰か不滅の太陽でファートリを閉じ込めて、アングラスさんの気持ちを分からせてやれ。

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