「お前はそんなのじゃない、もっと別の何かだ」
ヴラスカさんのジェイスに対する親愛度・好感度はうなぎのぼり。


 彼はヴラスカの口の端に笑みが浮かんだのを見た。「ラヴニカ」
「それで、俺はそこの政治家だったんですか?」
 ヴラスカは笑みを零した。「酷いやつだったよ」
「でしょうね。きっと無理矢理やらされてたに違いありません」
悪賢い笑みが彼女の唇に浮かんだ。
「何も無理矢理なんかじゃなかったよ。お前はとにかく大がかりな活動をやってたんだからな! ビラに街頭演説、資金集めのパーティー。『ジェイスは最高!』がお前の標語だったよ」

ヴラスカさんってもっとツンツンしてるイメージだったんだけど、結構普通のお姉さんしてて笑える。

 ジェイスは意図的に歩みを緩めた。まだ船に着きたくはなかった。ヴラスカは歩調を合わせ、彼の心臓は少しだけ早鐘をうった。

イクサランから始まるゴルゴンと人間のラブコメ。

 気が付くと、ヴラスカが見つめていた。
 顔がさっと赤くなり、星明りではそれが見えないことを感謝した。

なんだこれ。もうわかんねぇな。


 ヴラスカは歯を見せて笑った。ジェイスは頬が熱くなるのを感じた。
 この人を傷つけたくはない。全く同じ瞬間に、二人ともそう実感していた。
 その笑顔は心からの、率直なものだった。「ジェイス。私も、お前を知って誇らしく思うよ」

お前らもう結婚しろよ。

コメント

nophoto
ラヴィニア
2017年10月5日22:39

この冒険が終わったら結婚するんだ…とか言い出しそうな勢いですねもう

alchestis
2017年10月6日8:48

>ラヴィニア さん
この冒険が終わったら(ボーラス様に処分されて来世で)結婚するんだ・・・ですかね。
これはリリーちゃんとの三角関係から目が離せませんね。

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