この娘のスペックは↓。

偏った幸運/Fortune’s Favor 3U
インスタント
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはあなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見て、それらを裏向きの束1つと表向きの束1つに分ける。一方の束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。


《嘘か真か》の調整版のように見える。めくれるカード枚数が1枚減り、対戦相手によって分けられた姉妹の片方を引き取る。片方は裏向きであるため、ギャンブル性が強くなっている。

ぐにぐにとゴブリン並の脳細胞を駆使して考えていた所、このカードは本当に《嘘か真か》のリメイクであるのか考えなければいけないということを痛感した。
結論から書くと、このカードは初見では「自分に選択権のあるカード」だが、実際には「相手に選択権のあるカード」だと考えられる。もちろん、最終的には自分で選ぶのでそういう言葉尻をとらえらると困るのだが。

カードの効果を逆にして考えてみるとわかりやすい。

対戦相手1人を対象とする。あなたはあなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見て、それらを裏向きの束1つと表向きの束1つに分ける。そのプレイヤーはそれらの中から1つの束を選び、選ばれた束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。
この時、裏向きの束が選ばれた場合、その束を公開してから手札に加える。

※余計な一文は、効果を逆にしてもフェアにするために必要なので追加しました。


この効果だと、実質自分が選んでいることと大差ない事がわかるだろうか。
束を選ぶ側としては、(公開されるとはいえ)不確定要素を含む「裏向きの束」は余程の自信がない限り選択ができない。
裏向きを選ぶ時には、現状、手札に加わるとヤバイものが公開されている場合である。
ただし、その時には裏向きの方に更にヤバイものをが伏せられている可能性が高い。
結局使った側の手のひらの上で踊らされている。

この例では効果を逆にしているので使った側に強い選択権があるが、これが元の効果であれば使われた側に強い選択権があることになる。

相手の方が選択権が強いのであれば、これは《嘘か真か》のリメイクではなく、《溺墓での天啓》(デケテン)の系列といえると思う。


デケテンとの比較
「裏向き」というのがミソで、ギャンブル性があって個人的にこのカードが好きな部分だが、上の論理で行くと、めくったカードを見ることができ2番目に欲しいカードが取れるデケテンの方が安定性がある。
ここまで考えてくると、ガチデッキ同士の殴り合いであれば、不安定さがある《偏った幸運》よりデケテンの方が柔軟性と確実性があって良いはず。

あえて《偏った幸運》を入れる場合は、マナカーブが気になるデッキや、完全なローグデッキになると思われる。
一つだけ《偏った幸運》の利点を挙げるなら、分け方、要するに伏せ方で相手の手札とそれ以後の行動を透かせて見えるところだろうか。この利点を活かすには、とんでもない環境の習熟が必要になりそうだが。

コメント

nophoto
瓶の人
2016年7月16日5:56

それなボタン連打なう。

このカード、実質の選択肢が相手にありますよねー。
デケテンなり蒸気占いの方が選択の余地はありますし、ソーサリーとはいえパズルの欠片って強いなって改めて思わせてくれるカードですねぇ。

修羅場鮫
2016年7月17日10:05

捲れるカードが嘘か誠かと同じ5枚なら良かったのに。。。

alchestis
2016年7月19日9:19

>瓶の人 さん
相手に選択権があるとはいえ、相手の思惑を外した取り方をできれば絶妙な精神的アドバンテージを得られそうなんですけどね。
デケテンとも使う場面によって強さが変わりそうなのが、とても良いデザインだと思います。

>修羅場鮫 さん
これは5枚にしても良かったですね。殆どの場合に2:2に分けるだけで、カード枚数による駆け引き分が減ってしまっています。
カードパワーが上がってしまうので、レアリティを上げなきゃいけなくなるのが・・・うーん?

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